そのメール、本当に本物? 巧妙化する詐欺メールにご用心!
毎日、仕事で受け取る大量のメール。
その中に、会社の大切な機密情報や、あなたのID・パスワードを狙う「罠」が潜んでいるかもしれません。
近年、サイバー攻撃の手口はますます巧妙になっています。企業や取引先から送られてきた正規のメールに見せかけた偽メールも多く、一目見ただけでは本物かどうか判断できないケースも少なくありません。
今回は、詐欺メールによる被害を未然に防ぐために、日頃から意識しておきたい「2つの鉄則」をご紹介します。
鉄則1:差出人とURLを疑うクセをつける
「【至急】アカウントが停止されます」
「【重要】パスワードの更新が必要です」
このように、受信者を焦らせ、すぐに行動させようとする件名は、フィッシング詐欺でよく使われる手口です。
メールに記載されたリンクから、本物そっくりに作られた偽のログイン画面へ誘導し、入力されたIDやパスワードを盗み取ろうとします。
差出人のメールアドレスを確認する
メールに表示されている差出人名が「〇〇サービス」や「〇〇株式会社」になっていても、それだけで信用してはいけません。
差出人名だけでなく、実際のメールアドレスまで確認しましょう。
特に、メールアドレスの「@」以降にあるドメインが、次のようになっていないか注意してください。
- 正規の企業とは関係のないフリーメールになっている
- 正規のドメインと一文字だけ違っている
- 数字や不自然な記号が加えられている
- アルファベットの見た目が似た文字に置き換えられている
例えば、「amazon」の「m」を「rn」に置き換え、「arnazon」のように見せる手口があります。
画面上では本物に見えても、細かく確認すると不自然な部分が隠れていることがあります。
メール内のリンクをすぐにクリックしない
メール本文にURLやボタンが記載されていても、すぐにクリックしないでください。
パソコンの場合は、リンクやボタンの上にマウスカーソルを合わせると、実際のリンク先URLが画面の端などに表示されます。
表示されたURLが、本当に正規の企業やサービスのものか確認しましょう!
不安な場合は、メール内のリンクを使用せず、普段利用している公式サイトやブックマークから直接アクセスする方法が安全です。
鉄則2:怪しい添付ファイルやURLは「開かない」が基本
実在する取引先や、社内の担当者になりすましてメールを送る手口もあります。
「請求書の送付」
「打ち合わせ資料のご確認」
「注文内容について」
このような、日常業務で実際に使われそうな件名で、ウイルスが仕込まれたファイルや危険なURLを送りつけます。
過去には、Emotet(エモテット)などのマルウェアが、取引先とのメールを装って送られる被害も発生しています。
「心当たりがない」は最大の警告サイン
身に覚えのない請求書や納品書、注文書などが届いた場合は、安易に開かないでください。
特に、次のようなファイルが添付されている場合は注意が必要です。
- ZIPファイル
- Wordファイル
- Excelファイル
- PDFファイル
- 実行形式のファイル
WordやExcel、PDFなど、普段の仕事でよく使う形式だからといって、安全とは限りません。
また、次のような特徴があるメールにも注意しましょう。
- 日本語の表現が不自然
- 普段と異なる言葉遣いをしている
- 突然ファイルを開くよう求めてくる
- 内容の説明がなく、添付ファイルだけが送られている
- 急な振り込みや送金を求めてくる
少しでも違和感がある場合は、添付ファイルやURLを開かず、いったん確認することが大切です。
迷ったときは「別の手段」で確認する
「本当に取引先から届いたメールかもしれない」
「社内の人からの依頼にも見える」
このように判断に迷った場合でも、そのメールにそのまま返信するのは避けましょう。
メール自体が第三者によって送られている場合、返信しても攻撃者につながってしまう可能性があります。
普段から使用している電話番号や社内チャットなど、メール以外の手段で本人に直接確認してください。
メールに記載されている電話番号ではなく、名刺や社内の連絡先一覧、公式サイトなど、信頼できる情報を利用しましょう。
万が一、リンクをクリックしたり、ファイルを開いたりしてしまったら
「怪しいリンクをクリックしてしまった」
「添付ファイルを開いてしまった」
「偽の画面にパスワードを入力してしまったかもしれない」
このような場合でも、絶対に隠したり、焦って自分だけで解決しようとしたりしないでください。
早急に報告することで、被害の拡大を防げる可能性があります。
1.直ちにパソコンをネットワークから切断する
Wi-Fiをオフにする、またはLANケーブルを抜き、パソコンをネットワークから切り離してください。
ただし、自己判断で電源を切ったり、ファイルを削除したりすると、状況の確認に必要な情報が失われることがあります。勤務先のルールや情報システム担当者の指示に従いましょう。
2.速やかに担当者へ報告する
上司や情報システム担当者、セキュリティ担当者など、社内で定められている連絡先へすぐに報告してください。
報告する際は、次のような情報を伝えると、その後の対応がスムーズになります。
- メールを受信した日時
- 差出人や件名
- クリックしたURL
- 開いた添付ファイル
- IDやパスワードを入力したか
- 画面に表示された内容
- その後に行った操作
「怒られるかもしれない」と報告をためらう必要はありません。
皆様からの早急な報告が、会社全体への被害拡大を防ぐ最大の鍵になります。
まとめ
詐欺メールは、知識がない人だけが被害に遭うものではありません。
業務中の忙しい時間や、急いでいるとき、疲れているときなど、誰でも判断を誤る可能性があります。
大切なのは、メールを開く前に一度立ち止まり、次の点を確認することです。
- 差出人のメールアドレスは正しいか
- リンク先のURLは正規のものか
- 添付ファイルに心当たりがあるか
- 不自然な日本語や急かす表現がないか
- 別の連絡手段で本人に確認できるか
「少し怪しいかもしれない」と感じた直感を無視せず、すぐにクリックしない習慣を身につけましょう。
不審なメールへの対応や、社内のセキュリティ対策についてお困りの際は、お気軽にご相談ください。

